Annual Report
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TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
2
事業構造
TaKaRaグループのあゆみ
自然との調和を大切に、
発酵やバイオの技術を通じて
人間の健康的な暮らしと
生き生きとした社会づくりに貢献します。
宝ホールディングスは、酒類・調味料事業を展開する宝酒造グループ、バイオ事業を展開するタカラバイオグループ、
健康食品事業の成長を加速させる役割を担う宝ヘルスケアを傘下に置く純粋持株会社として、
グループ全社の経営を調整・統括し、最大限の事業成果を追求しています。
この持株会社体制のもと、TaKaRaグループは、酒類・調味料事業を安定的な収益基盤とし、
バイオ事業と健康食品事業という有望な将来性のある成長事業を有する、独自の強固な事業ポートフォリオを築いています。
TaKaRaグループの中核である宝酒造グループでは、焼酎、清酒、ソフトア ルコール飲料や調味料、原料用アルコールなどを製造し、日本国内のみな らずグローバルに販売しています。また、海外では日本食レストラン向けに 和食の食材・調味料などを販売する事業の基盤構築にも注力しています。
純粋持株会社である宝ホールディングスでは、グループ経営基盤の強化、風土・人財育成、社会・
環境行動の推進などを通じて、グループ全体の事業成長と企業価値向上を目指しています。
1842年 1864年 1925年 1949年 1977年 1979年 1982年 1984年 2002年 2004年 2006年 2010年 2011年
2014年
創業(清酒の製造・販売を開始) 焼酎・みりんの製造を開始 寶酒造株式会社を創立 株式を上場
宝焼酎「純」発売 ■
国産初の遺伝子工学研究用試薬「制限酵素」を発売(バイオ事業を開始)■
米国で清酒の現地製造を開始 ■
タカラcanチューハイ 発売 ■
持株会社体制へ移行
タカラバイオ株式会社 東証マザーズへ上場 ■
グループ内の事業を再編 宝ヘルスケア株式会社設立 ■
フーデックス社(仏国)の株式を取得 海外日本食材卸事業に参入 ■
長期経営ビジョン「TaKaRaグループ・ビジョン2020」スタート 「TaKaRaグループ中期経営計画2013」スタート
「TaKaRaグループ中期経営計画2016」スタート 1 ・企業理念
3 ・業績ハイライト
5 ・TaKaRaグループの中長期戦略
9 ・特集1 ライトユーザーに向けた独創的な商品で 新たな市場を開拓していく
11・特集2 和酒メーカーとして、日本食材卸として、 日本の食文化を世界に広める
13・特集3 再生・細胞医療分野への 政府方針を追い風に 15・株主・投資家の皆様へ 21・事業概要
25・ESG情報 29・役員
31・連結財務ハイライト 33・主要子会社データ 34・投資家情報
INDEX
この報告書に記載されている、当社および当社グループの現在の計画、見通し、戦略、確信等のうち、 歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報 から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から 得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものです。実際の業績は、様々な要素によりこれら 予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素に は、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略に よる圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、 急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれら に限定されるものではありません。
将来見通しに関する注意事項
タカラバイオグループ
宝 酒 造グループ
酒類・調味料事業
宝酒造グループ タカラバイオグループ 宝ヘルスケア 宝ヘルスケアは、高齢者の増加や健康志向の高まりを背景に拡大を
続ける健康食品市場に向けて、TaKaRaグループの持つ独自素材や 技術を活かした安心・安全な健康食品を開発し、通販サイトなどを 通じてお客様に直接お届けしています。
宝ヘルスケア
健康食品事業
タカラバイオグループは、バイオ研究者向けの試薬・機器の製造・販売や 研究受託サービスの提供に加えて、健康食品素材の開発やキノコの栽培・ 販売も手がけています。また、これら事業の収益を投資し、遺伝子治療 や細胞医療の核となる技術の商業化を推進しています。
バイオ事業
その他子会社
宝
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業績ハイライト
(2014年3月期)
売上高推移
営業利益推移
●グループ売上高は前期比3.0%増収の1,823億6百万円で
した。商品別では、焼酎は減収だったものの、清酒、ソフト
アルコール飲料が売上を伸ばし、その他事業も海外日本食
材卸事業の大幅増収により売上増となりました。
●
利益面では、原材料のコストアップなどで売上原価率が上
昇したことに加え、販売費及び一般管理費において運送費
や人件費が増加したことから、営業利益は前期比0.9%減
益の63億29百万円と、若干の減益となりました。
●
グループ売上高は前期比16.2%増収の239億5百万円で
した。事業別では、遺伝子工学研究事業が好調に推移し、
遺伝子医療事業も増収となりました。一方、医食品バイオ
事業はキノコ関連製品の売上減により減収となりました。
●
利益面では、人件費や研究開発費の増加により販売費及び
一般管理費が増加しましたが、売上高の増加に伴う売上総
利益の増加などにより、営業利益は前期比15.5%増益の
19億54百万円となりました。
●
フコイダンを中心とするヘルスケア事業は増収となりまし
たが、茶飲料PB供給事業の終了により、売上高は前期比
29.1%減収の14億24百万円となりました。
●
利益面では、売上減により売上総利益が減益となったもの
の、販売費及び一般管理費の各費目で削減に努めた結果、
営業損益は前期に比べ43百万円改善し、会社設立以来初
の黒字となり、営業利益21百万円を計上することができ
ました。
●
宝酒造グループ、タカラバイオグループがともに増収となった結果、連結売上高は、前期比4.3%増収の2,095億68百万
円となり、3期連続で過去最高売上を更新しました。
●
連結営業利益は、グループ別には、宝酒造グループが減益となったものの、タカラバイオグループが増益、宝ヘルスケア
も初の営業黒字化を達成したことで前期比3.9%増益の94億90百万円となりました。
タカラバイオグループ
宝 酒 造グループ
宝ホールディングス
182,306
百万円
(前期比+3.0%)
(前期比−0.9%)
11.4
%
売上構成比
売上高
209,568
百万円
(前期比+
4.3%
)売上高
営業利益
9,490
百万円
(前期比+
3.9%
)6,329
百万円
営業利益
23,905
百万円
(前期比+16.2%)
(前期比+15.5%)
売上高
1,954
百万円
営業利益
1,424
百万円
(前期比−29.1%)
(前期比+43百万円)
売上高
21
百万円
営業利益
2014年 3月期 2013年
3月期 2012年
3月期 2011年
3月期 2010年
3月期
(百万円)
2014年 3月期 2013年
3月期 2012年
3月期 2011年
3月期 2010年
3月期
(百万円)
(百万円) (百万円)
(百万円) 200,000 150,000 100,000 50,000
0
8,000 6,000 4,000
2,000 0
2014年 3月期 2013年
3月期 2012年
3月期 2011年
3月期 2010年
3月期 20103月期年20113月期年 20123月期年20133月期年20143月期年
(百万円) 3,000
2,000
1,000
0
100 0 -100 -200 -300 -400
2014年 3月期 2013年
3月期 2012年
3月期 2011年
3月期 2010年
3月期 20103月期年20113月期年 20123月期年20133月期年20143月期年
25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0
2,000
1,500 1,000 500 0
売上高推移
営業利益推移
売上高推移
営業損益推移
175,503 166,790 166,969
176,946
182,306
6,768 6,568 7,129
6,387
6,329
2,338 2,567 2,486
2,008
1,424
-114-252 -316
-22
21
19,578 18,737 19,325
20,564
23,905
1,547
1,097
553
1,691
1,954
宝ヘルスケア
87.0
%
売上構成比
5
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TaKaRaグループ
の中長期戦略
「TaKaRaグループ中期経営計画2016」を策定
TaKaRaグループ 中期経営計画2013
環境変化に強いバランスのとれた
事業構造を確立
重点戦略
風土・人財の育成
社会・環境行動の推進
「TaKaRaグループ・ビジョン2020」の実現に向けて、
国内では収益力の向上、海外では事業の拡大・伸長に取り組むとともに、
バイオ事業の成長加速により、環境変化に強いバランスのとれた事業構造に変革していく
基本方針
健全な財務体質を維持しながら、資本効率を意識し、
利益成長のための重点戦略への積極的な投資と、適切な株主還元を実施する
財務方針
技術で差異化された商品の開発・育成により、
国内事業の収益力を向上させるとともに、
日本食材卸網を積極的に拡大し、海外事業を大きく伸長させる
再生・細胞医療分野へ戦略的な投資を行い、
バイオ事業の成長を加速させる
ダイレクトマーケティングを通じて、健康食品事業の成長を加速させる
「澪」を中心とした清酒売上高の拡大
事業戦略
定量目標
● 松竹梅白壁蔵「澪」で、スパークリング清酒という新たなジャンルを一つの市場として確立
することで、清酒市場全体の活性化を図り、当社の清酒売上高の拡大を目指します。
● 「澪」は 2013年9月の販売ルート拡大以降、恒常的に商品の供給不足が続いていました
が、生産工場への設備投資によって増産体制を確立し、積極的な販売拡大に転じます。
● 「澪」の販売目標として、200万ケース(300ml 12本入換算/2014年3月期対比+140万
ケース)、売上高80億円規模の基幹商品に育成します。
酒類・調味料事業 (宝酒造グループ)
国内外において環境変化に強い
バランスのとれた事業ポートフォリオへ
海外へ
の事業拡大
健康食品事業 (宝ヘルスケア)バイオ事業
(タカラバイオグループ)
「TaKaRaグループ中期経営計画2016」の位置付け
TaKaRaグループ・ビジョン2020
「品質管理の強化」に注力するとともに、「コスト削減・業務効率化」「ITの基盤強化」 によって事業戦略を支えていく
2011年度(2011年4月) 2014年度(2014年4月) 2016年度末(2017年3月) 2020年度末
TaKaRaグループ・
ビジョン2020
の実現
宝酒造グループ宝酒造グループ
重点戦略① 宝酒造グループ 重点戦略② 宝酒造グループ
タカラバイオグループ
宝ヘルスケア
欧米をはじめとする 世界での日本食材卸網構築
遺伝子治療・細胞医療における 臨床開発の推進
バイオ医薬品の開発支援サービス (CDMO事業)拡大
2017年3月期 TaKaRaグループ連結
「澪」を中心とした清酒売上高の拡大
売上高
2,300
億円以上 営業利益120
億円以上 海外売上高比率16
%以上国内外の強みを活かせる市場で
事業を伸ばし、
環境変化に強いバランスのとれた
事業構造を確立する
経営目標
重点戦略
長期経営ビジョン 「TaKaRaグループ・ビジョン2020」
● 日本食市場の広がりを背景に、欧州ではフーデックス社(フランス)、タザキフーズ社(イギ
リス)、コミンポート社(スペイン/フーデックス子会社)を軸に、日本食材卸ネットワーク の拡大・強化を図るとともに、北米ではミューチャルトレーディング社(持分法適用会社)と の連携を強化していきます。
● アジア・オセアニア地域にも海外日本食材卸事業を展開するために、パートナー企業を選
定し、業務提携や資本参加等、積極的な投資を進めていきます。
● 各エリアの卸会社を成長させるとともに、グループ卸会社間のシナジー効果を発揮し、
エリアを超えた最適な調達網の基盤構築を目指します。
● 品質管理の強化 ● コスト削減・業務効率化 ● ITの基盤強化
事業戦略を支える多様な人財の活用・育成 を推進するとともに、グループ全体で法令 や社内ルールを遵守する風土を醸成する
● 多様な人財の活用・育成
● 法令や社内ルールを遵守する風土の醸成
事業活動を通じて、CSR活動や環境活動に 取り組み、様々なステークホルダーに対する 責任を果たす
国内では収益力の向上、海外では事業の拡大・伸張に 取り組むとともに、バイオ事業の成長加速により、環境 変化に強いバランスのとれた事業構造に変革していく
国内での安定成長を実現するととも に、海外で大きく成長するための事業 基盤を拡大
● リスク管理の強化 ● 品質保証・内部監査の強化 ● 環境活動の充実
宝酒造グループ
欧米をはじめとする世界での日本食材卸網構築
● 再生・細胞医療分野への政府支援を背景に、バイオ医薬品の開発支援サービス(CDMO 事業)に注力することで、安定収益基盤であるバイオ産業支援事業の拡大を図ります。 ● 2014年10月より本格稼働予定の遺伝子・細胞プロセッシングセンター(滋賀県草津市)を、
自社臨床開発プロジェクト用のベクター製造とバイオ医薬品の開発支援サービス (CDMO事業)の中核施設として活用し、さらなる事業成長を目指します。
タカラバイオグループ
重点戦略③ タカラバイオグループ 重点戦略④ タカラバイオグループ
バイオ医薬品の開発支援サービス(CDMO事業)拡大
タカラバイオグループ
● 遺伝子医療事業では、固形がんを対象としたがん治療薬HF10について、第Ⅱ相臨床試 験を本年度中に開始し2019年3月期の商業化に向けて取り組みを進めていくほか、各々の 臨床開発プロジェクトを着実に進め、将来に向けた成長事業として育成していきます。
遺伝子治療・細胞医療における臨床開発の推進
第1ステップ
第2ステップ
第3ステップ
TaKaRaグループ 中期経営計画2016
グループ経営基盤の強化
定量目標 定量目標
重点戦略①
重点戦略②
重点戦略③
重点戦略④
売上高:
2,300
億円以上 営業利益:120
億円以上 海外売上高比率:16%
以上7
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施策
施策
施策
施策
グループ別
事業戦略
技術で差異化された商品の開発・育成により、国内事業の収益力を向上させると ともに、日本食材卸網を積極的に拡大し、海外事業を大きく伸長させる
宝酒造グループ
2,000
億円
売上高
85
億円
営業利益
再生・細胞医療分野への戦略的な投資を行い、 バイオ事業の成長を加速させる
タカラバイオグループ
280
億円
売上高
22.5
億円
営業利益
ダイレクトマーケティングを通じて
健康食品事業の成長を加速させる
宝ヘルスケア
20
億円
売上高
1
億円
営業利益
●
“松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒”を中心に清酒の売上高を拡大する
●
独自の技術力・開発力および商品育成力を高め、差異化された商品の開発、
ブランド育成によって収益力の向上を図る
●松竹梅白壁蔵
「澪」スパークリング清酒
●松竹梅「天」 ●松竹梅「豪快」 ほか
基本方針
「澪」を中心とした清酒売上高の拡大
●タカラ「焼酎ハイボール」 ●ジュレのお酒「果莉那-Carina-」 ●全量芋焼酎「一刻者<赤>」 ●「よかいち<赤>」
●本みりん・料理用清酒 ほか
差異化された商品の開発、ブランド育成
●商品構成の見直しと製造原価コストダウンによる利益性の改善 ●収益マネジメントの強化と業務効率化の継続的推進
収益力の強化
国内酒類事業
バイオ産業支援事業
拡大が予測される中食市場に対し、機能性調味料の拡充によって調味料事業の成長を進めるとともに、
酒精事業では原材料価格の変動に対して機能的に対応していく
基本方針
調味料事業
酒精事業
市場の拡大や志向(嗜好)の多様化に対し、強みを活かしながら、
ユーザーのニーズにきめ細かく応えていくことで、BtoB事業の成長を加速させる
調味料・酒精事業
●今後増加が想定される働く女性や高齢者などをターゲット
とする加工食品メーカーのニーズに合わせ、商品の品揃え を拡充
●麹(こうじ)の物性改良特性を活用した機能性調味料など、
発酵・醸造技術に裏付けされた差異化商品を開発
●円安等の影響による粗留アルコールの仕入価格変動への
対応力を強化
●工業用アルコールでは、99%アルコールと95%アルコール
のラインナップにより新規得意先の開拓を加速
●酒類用アルコールでは、「清酒」以外のユーザー開拓にも継
続して取り組み、販売数量の減少傾向を抑制
日本食市場の広がりを背景に、海外和酒カテゴリーでのシェア拡大を加速させるとともに、
欧米をはじめとする世界での日本食材卸網構築に向け、積極的な投資を行う
基本方針
海外日本食材卸事業
海外酒類事業
清酒や焼酎などの和酒と日本の食材を組み合わせた日本食レストランへの提案など、
二つの事業ドメインのシナジー効果を最大限に発揮させ、それぞれの事業成長スピードを加速させる
海外事業
●海外日本食材卸網の構築と拡大
欧米でのネットワーク拡大、アジア・オセアニアにおける新規構築 に向け、パートナー卸を選定し業務提携・資本参加を目指す
●海外での日本食材調達網のインフラ構築と活用
事業会社の原材料調達網および日本食材卸網のバイイングパワーを 活用し、低コストでの安定的購買を推進
●米国・欧州
・清酒を中心とした日本食レストランや量販チャネルの拡大・深耕
●中国・アジア
・中国主要都市での日本食レストランをターゲットとした清酒取扱 店数拡大
・加工食品メーカーに向けた調味料の販売拡大
●ウイスキー
・ブラントン、トマーチンの販売拡大による安定的利益の創出
健康食品事業
キノコ事業
医食品バイオ事業
●機能性食品素材のエビデンス強化
(アグロ・メディカル的アプローチ) ・ガゴメ昆布「フコイダン」 ・ボタンボウフウ「イソサミジン」 ・明日葉「カルコン」 ・寒天「アガロオリゴ糖」 ・クーガイモ「ヤムスゲニン®」
・きのこ「テルペン」
●エビデンスデータのWEB公開や
情報冊子配布による啓発活動の強化
●ハタケシメジからホンシメジへの生産シフト
・瑞穂農林株式会社でのホンシメジの 増産による売上拡大
・ホンシメジの安定した生産体制の構築 ・ホンシメジ増産に対応する
販売ルートの拡充 ・キノコ栽培技術・ノウハウ
のライセンス事業の拡大
●細胞加工受託の開始、GMPベクター製造受託など、
新設する遺伝子・細胞プロセッシングセンターを中心としたCDMO事業の拡大
●iPS細胞などを利用した再生・細胞医療支援分野における
新製品開発・売上拡大
●次世代シーケンス関連技術開発およびヒト全ゲノムシーケンス解析、
miRNA解析を中心とした受託サービスの売上拡大
●日本、米国、中国の3研究開発拠点の特性を活かした
開発テーマの分担による製品開発力の強化
●キーアカウント営業への注力、E-marketingの拡充、
新ブランド戦略などによる営業・販売体制の強化
●日本、中国、インドの各製造拠点の連携強化による
効率的な製造体制の構築
遺伝子医療事業
●固形がんを対象としたがん治療薬HF10の臨床開発の推進
●食道がんを対象としたMAGE-A4抗原特異的TCR遺伝子治療の臨床開発の推進 ●HIV感染症を対象としたMazF遺伝子治療法の米国での臨床開発の推進
●固形がんを対象としたNY-ESO-1抗原特異的TCR遺伝子治療の臨床開発の推進
●ガゴメ昆布「フコイダン」シリーズに最注力 ●ボタンボウフウ「イソサミジン」シリーズの育成
2017年3月期 目標 2017年3月期 目標
※ 2014年4月に組織を改正し、「遺伝子工学研究事業」を「バイオ産業支援事業」と改称しました。
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目標目標
ライトユーザーに向けた独創的な商品で
新たな市場を開拓していく
特集
宝酒造グループ
宝酒造グループ
スパークリング清酒「澪」が新たなファン層を獲得
宝酒造グループでは「澪」以外にもライトユーザーに向けた
新商品を開発しています。たとえば2013年発売の ジュレ
のお酒「果莉那-Carina-」は、当社独自の技術により、今まで
にないジュレのようなとろっとした口当たりを実現した、新感
覚のお酒です。今春からは飲食店での飲用体験を増やして
いくため業務用ルート限定で900mlペットボトルも発売し
ました。他にも、独特の果実感が楽しめる タカラcanチュー
ハイ「すりおろし」など、低アルコール化や甘口化に対応
した新商品を続々と市場投入しており、今後も拡大するライト
ユーザー市場での存在感を高めていきます。
同市場への戦略商品として2011年に開発したのが、
松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒 です。当社白壁蔵の
高い技術力により、従来の清酒にない、低アルコールで飲み
やすいほのかな甘みを実現。今まで清酒に接点がなかったり、
ネガティブなイメージを抱いていたライトユーザーにも「こんな
に美味しい日本酒があったんだ!」という驚きを与えています。
流通ルートを拡大した当期は約60万ケースを出荷。これ
からも、ライトユーザーを中心に多くの消費者に清酒のおい
しさを伝え、目標として年間200万ケース、売上高80億円規
模の基幹商品に育成していきます。
幅広い年代層で増加する
「ライトユーザー」
国内の酒類市場の縮小と、嗜好の多様化が進
む中、宝酒造グループでは、新たなターゲットとして
飲酒頻度・飲酒量の少ない「ライトユーザー層」に焦点
を当てた戦略を強化しています。
「低アルコール」でかつ
「飲みやすい」お酒を好むライトユーザーは、若者だけでなく
幅広い年代層で増えており、一人当たりの飲酒量は少ないも
のの、ユーザー数で見れば非常に大きなボリュームを持つ
マーケットと言えます。
ライトユーザー向け新商品を続々市場投入
1
2014年3月期
神戸コレクション2013 「澪」ブースの様子 イメージキャラクター
女優 杏さん
ターゲット層に向けた販促活動を展開
nual Rep
ort 2014
「澪」の販売促進では、イメージキャラクターに人気女優の杏さん を起用。様々な媒体広告とともに、ターゲット層が集まる各種の イベントでも新しい日本酒の世界観を訴求。「澪」に親しんでも らうためのきっかけづくりと口コミの創出を図っています。
ヘビーユーザー市場
宝酒造の商品戦略
ライトユーザー市場
これまでの
展開の主力 (澪、果莉那など)新たな展開
「澪」の販売数量推移
日本の酒類課税数量の推移
(千キロリットル)
酒類計
ビール類
焼酎 清酒
RTD(ソフトアルコール飲料)
10,000 9,000 8,000 7,000 6,000 1,500 1,000 500 0
2002 2012
80
億円
売上高
200
万ケース
販売数量
24
億円売上高
60
万ケース販売数量
東京ガールズコレクション2013 「澪」ブースの様子
(データ出所)国税庁、醸造産業新聞社
ジュレのお酒 「果莉那-Carina-」
タカラcanチューハイ 「すりおろし」
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TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
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TAKARA HOLDINGS
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12
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特集
宝酒造グループ
宝酒造グループ
宝酒造グループの海外拠点と世界の日本食レストラン店舗数
「和食」の
ユネスコ無形
文化遺産登録
宝酒造グループ 海外売上高推移
2013年12月、「和食」がユネ スコ無形文化遺産に登録され ました。自然を尊重する日本人 の心の表れである和食文化が 世代を越え受け継がれているこ とが評価されたもので、これを 契機に諸外国で和食への理解 が深まるとともに市場のさらな る活性化が期待されます。百万円
16,305
百万円
9,077
5,085
2,531 7,528
9,316 10,317
4,213 4,791
(百万円)
海外日本食材卸事業売上高 宝酒造グループ海外売上高
2
欧州 北米
アジア ロシア
Mutual Trading Co., Inc. アメリカ ロサンゼルス市 Tazaki Foods
Limited イギリス ロンドン市
(約2,500店) (約1,000店) (約14,000店)
(約10,000店) 中東
(約100店)
オセアニア
(約1,000店)
中南米
(約1,500店) アフリカ
(約50店)
海外日本食材卸事業の拠点
宝酒造食品 トマーチン
宝酒造(株) シンガポール駐在事務所
米国宝酒造
上海宝酒造貿易
※ 図中カッコ内数字は2010年の店舗数
海外酒類事業の拠点 (データ出所)農林水産省
タザキフーズ
中 中
FOODEX S.A.S. フランス パリ市 フーデックス
Cominport Distribución S.L. スペイン マドリッド市
コミンポート ミューチャルトレーディング
エイジ・インターナショナル 宝酒造(株)
英国駐在事務所・パリ駐在事務所
店
約
17,000
店
約
5,500
約1,200
店店 約
2,900
店約
27,000
店 約
700
店約
250
店 約
150
倍
2.2
倍
1.2
倍
2.7
2010年
3月期 20113月期年 20123月期年 20133月期年
2014年
3月期
和酒メーカーとして、日本食材卸として、
日本の食文化を世界に広める
欧米諸国での健康食志向の広がりや、新興国での経済成長
を背景に「和食」のニーズはグローバルで拡大しています。
清酒や焼酎といった「和酒」も世界各国でファンを着実に増や
しています。こうした世界市場に向けて宝酒造グループでは
「海外酒類事業」と「海外日本食材卸事業」の2分野でビジネス
を拡大しています。
海外酒類事業では、清酒「松竹梅」などの自社ブランド商品
を世界各地域で提供。現地でも生産を行う米国・中国をは
じめ、欧州の多くの地域でもシェアNo.1のブランドを確立し
ています。
一方、海外日本食材卸事業では、欧州各国や米国で豊富な
実績を持つ現地卸会社とのパートナーシップ強化を進め、
各国・各地域のニーズに密着した営業活動を展開。米や寿司
ネタをはじめとする各種食材や調味料といった多様な日本
食材を、日本食レストランなどの顧客の要望に応じて供給し
ています。さらに今後は、アジア・オセアニア地域でも新たな
販売網を構築すべく、業務提携などを進めていきます。
「酒類」と「日本食材卸」の両分野で
グローバルなビジネスを拡大
宝酒造グループでは現在、これら2つの事業のシナジーを
発揮させるべく、様々な日本食材と和酒を組み合わせた
トータルな提案活動に注力しています。酒類メーカーとして
培った技術力・商品開発力と、現地の顧客ニーズを熟知した
各卸会社の提案力・販売力を融合させ、各地域で新たな潜在
ニーズの掘り起こしを進めるとともに、将来的にはエリアを
超えた最適な調達・在庫体制の構築など、グループ卸会社間
のシナジー効果も高めていく考えです。
両事業のシナジーをさらに強化
世界の清酒市場の動向
2010 2009 2008 2007 2006
2005 2011 2012 2013 (年) 29,898 30,439
27,720 25,179 25,461 24,466 22,581
20,937 16,202
kl
16,794
(kl /キロリットル) 現地生産 輸出
(データ出所)輸出:財務省貿易統計
現地生産:醸造産業新聞社(清酒大手9社の現地生産合計)
32,996
0 7,000 14,000 21,000 28,000 35,000
2010年度比
2010年度比
2010年度比
0 5,000 10,000 15,000 20,000
13
TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
14
再生・細胞医療分野への
政府方針を追い風に
タカラバイオグループ
タカラバイオグループ
特集
再生・細胞医療の発展に向けた日本政府の政策によって、
2014年中に細胞加工の外部委託が可能になります。タカラ
バイオでは、これまで培ってきた遺伝子導入、ベクター製造、
細胞加工・調製などの技術・ノウハウを活用し、バイオ医薬品
のGMPに準拠した受託製造、研究受託業務を担うCDMO
(Contract Development and Manufacturing Organization)
事業の拡大を目指しています。
バイオ医薬品の開発支援サービス
(CDMO事業)の拡大へ
臨床試験のパイプラインを拡充するとともに
遺伝子治療プロジェクトの早期商業化を目指す
タカラバイオは、iPS細胞等の幹細胞を用いた基礎研究や
再生・細胞医療等の研究分野に向けた新製品開発に注力し、
がん治療薬HF10、TCR遺伝子治療、MazF遺伝子治療等の
臨床開発プロジェクトに積極的に研究開発費を投じ、臨床
開発プロジェクトの早期商業化を目指します。
がん治療薬HF10は、米国における第
Ⅰ
相臨床試験が2014
年4月に被験者組み入れを完了しました。現在、悪性黒色腫を
対象とした第
Ⅱ
相
臨床試験を実施
しており、2019年
3月期の商業化を
目指しています。
CDMO事業の中核拠点
「遺伝子・細胞プロセッシングセンター」を新設
CDMO事業売上高
タカラバイオのビジネスモデル
2014年10月本格稼働予定の「遺伝 子・細胞プロセッシングセンター」 は、CDMO事業の中核拠点です。さ らに同施設がある滋賀県草津市に、 2015年7月をめどに、現在分散して いる国内事業所を集約・統合し、研究 開発の効率化、受託解析サービス の品質向上を目指します。
自社臨床開発プロジェクト品の製造 遺伝子導入用ベクターの
GMP基準に準拠した受託製造 再生・細胞医療用のGMP基準に 準拠した細胞加工・調製
ベクター・細胞の製造プロセス開発や、 品質管理試験法の開発
4,130
3,793
3,385
実績 予算 (百万円)
がん治療薬HF10
MAGE-A4・TCR遺伝子治療
MazF遺伝子治療
NY-ESO-1・TCR遺伝子治療
細胞加工の外部委託
臨床開発スケジュール
医療機関 タカラバイオ施設(遺伝子・細胞プロセッシングセンター) 細胞加工施設 ベクター
製造施設
遺伝子導入用 ベクター
百万円
4,481
前臨床試験 第Ⅰ相臨床試験 第Ⅲ相臨床試験 商業化
3
遺伝子・細胞プロセッシングセンター
目 的
医食品 バイオ事業
第2の収益事業
バイオ テクノロジーを 食品分野に活用
遺伝子医療事業
将来の成長事業
遺伝子治療の 商業化を目指す
安定収益事業
世界中の大学・企業の 研究開発・製造を 支援
バイオ産業支援事業
理化学機器研究・製造受託サービス
がんの細胞医療
機能性食品 キノコ 研究用試薬
がんやエイズの 遺伝子治療
食品分野 CDMO分野
医療分野
バイオ テクノロジー 遺伝子工学技術
細胞工学技術
選択/ 濃縮
遺伝子 導入 細胞 加工
拡大 培養
米国
日本
日本
米国
日本
第Ⅱ相臨床試験(2017年3月期終了予定)
第Ⅰ相臨床試験(2015年3月期開始予定)
第Ⅰ相臨床試験(2016年3月期終了予定)
第Ⅰ相臨床試験(2016年3月期終了予定)
第Ⅰ相臨床試験(2015年3月期開始予定)
プロジェクト 地域 第Ⅱ相臨床試験
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
輸注 採血
2015年3月期
計画
2016年3月期
計画
2017年3月期
2014年3月期
2019年 3月期
2022年 3月期 2023年
宝ホールディングス株式会社
代表取締役社長
柿本 敏男
TaKaRaグループ一丸となって
過去最高の連結売上高を達成しました。
2013年3月期 実績
2014年3月期 実績 宝酒造 グループ
タカラバイオ グループ
その他
+5,360
+3,341
-584
+462
200,989
209,568
宝ヘルスケア
売上高前期比:
2014年3月期連結業績の増減要因
(百万円)
〈営業利益〉
〈売上高〉
2014年3月期(以下、当期)の日本経済は、政府・日銀による経済・金融政策により、
景気は緩やかな回復基調にあり、企業業績も総じて好調に推移いたしました。
しかし、景気回復が個人消費に与える好影響は限定的であり、依然としてデフレ
傾向が続くなど、先行き不透明な状況は続いています。
このような環境の中で、当期の当社グループの連結売上高は、宝酒造グループ・
タカラバイオグループともに増収となったことで、前期比4.3%増収の2,095億
68百万円と、前々期および前期に引き続いて過去最高の結果となりました。
一方、営業利益については、宝酒造グループは減益となったもののタカラバイオ
グループは増益となり、連結営業利益は前期比3.9%増益の94億90百万円となりま
した。また当期純利益については、タカラバイオ株式の一部売却による特別利益が
あったことなどから、前期比119.3%増益の102億80百万円と、大幅に増加しました。
3期連続で過去最高売上高を更新しました。
2014年3月期の売上高増減要因
〈宝酒造グループ〉
(百万円)
2014年3月期の売上高増減要因
〈タカラバイオグループ〉
(百万円) (百万円)
タカラバイオグループのコアビジネスである遺伝子工学研究事業は、主力の研究
用試薬のほか、理化学機器、研究受託サービスも売上を伸ばしました。遺伝子医療
事業も、細胞医療用培地・バッグの売上が好調に推移し、大幅増収となりました。
一方、医食品バイオ事業は、健康食品は売上が増加したものの、キノコ関連製品の
売上が減少したことで減収となりました。
以上の結果、タカラバイオグループ全体の売上高は、円安の影響もあり、前期比
16.2%増収の239億5百万円、営業利益は前期比15.5%増益の19億54百万円と、
3期連続の増収・増益を達成することができました。
遺伝子工学研究事業の好調により増収・増益となりました。
フコイダンを中心とするヘルスケア事業は売上を伸ばしたものの、茶飲料PB供給
事業を終了したことで売上高は大幅に減少しました。しかしながら同事業の終了に
よって利益率の高いヘルスケア事業の比率が高まったため、原価率が改善し、また
販売費及び一般管理費の削減に努めた結果、営業損益は前期に比べ43百万円
改善し、会社設立以来初の黒字となる営業利益21百万円を計上いたしました。
会社設立以来、初の営業黒字を達成しました。
ジュレのお酒「果莉那-Carina-」等も寄与し、売上を大きく伸ばしました。調味料
では、加工食品メーカー・惣菜メーカーといったユーザーの課題に対応する商品
開発に注力したことで好調に推移しました。また、海外日本食材卸事業は、当期に
新たに連結子会社となったタザキフーズの売上加算や、フーデックスの売上増加
などにより大幅増収となりました。
以上の結果、宝酒造グループ全体の売上高は、前期比3.0%増収の1,823億6百
万円となりました。しかしながら営業利益については、原材料価格の高騰や人件費・
運送費の増加などにより、前期比0.9%減益の63億29百万円となりました。
酒類・調味料事業についてカテゴリー別に見ますと、主力商品の焼酎は販売が
減少したものの、清酒では、松竹梅白壁蔵「澪」スパークリング清酒が大きく売上を
伸ばしたほか、業務用ルート専用の松竹梅「豪快」などが好調に推移しました。また
清酒は海外でも、円安の影響を含め順調に売上を伸ばしました。ソフトアルコール
飲料ではタカラ「焼酎ハイボール」が引き続き好調に推移したほか、新発売した
新商品や海外日本食材卸事業が好調に拡大しました。
宝酒造グループの業績
2013年8月、当社の子会社であるタカラバイオは、企業成長のための重要戦略
として掲げるバイオ医薬品の開発支援サービス(CDMO事業)への設備投資や
遺伝子医療事業における臨床開発プロジェクト等への研究開発のための資金
調達を目的に公募増資を行いました。当社もこれに合わせ、同社株式の分布状況
の改善を目的に、当社が保有する同社株式の一部売却を行いました。その結果、
タカラバイオ株式会社に対する当社の持分比率は70.4%から60.9%に低下しま
したが、同社が当社グループの成長事業であるバイオ事業を担う重要な子会社
であるとの位置付けは変わりません。
普通配当・特別配当を合わせ年間11円を実施しました。
株主還元について
タカラバイオグループの業績
宝ヘルスケアの業績
2014年3月期の連結業績
+8,579
百万円2013年3月期 実績
2014年3月期 実績 宝酒造 グループ
タカラバイオ グループ
その他
-58
+262
+43
+108
9,133
9,490
宝ヘルスケア
営業利益前期比:
+356
百万円株主・投資家の
皆様へ
2013年3月期 実績
2014年3月期 実績 その他酒類
本みりん ソフトアルコール 飲料 清酒 焼酎
その他調味料
その他
176,946
20,564
182,306
23,905
原料用アルコール等
+1,776
+1,015
+151
-84
-4,653
+1,536
+333
+815
-22
+2,658
+334
+281
+4,559
2013年3月期 実績
2014年3月期 実績 受託その他 理化学機器 研究用試薬
遺伝子医療 事業 医食品 バイオ事業
遺伝子工学 研究事業
+3,143
さらなる企業価値の向上を目指して
「TaKaRaグループ中期経営計画2016」を
スタートさせます。
(百万円)
240,000 220,000 200,000 180,000 160,000
中期経営計画2013 定量目標との比較
〈連結売上高〉
〈連結営業利益〉
当期の配当につきましては、普通配当9円に加え、タカラバイオ株式の売却に
伴う特別利益を株主の皆様へ還元するため、1株につき2円の特別配当を行い、
合計で1株につき11円の配当を実施いたしました。この結果、当期の「株主還元
総額」は、配当総額22億13百万円と、自己株式の取得14億71百万円を合わせ
た36億85百万円となり、
「株主還元性向」
※1は60.6%となりました。
当社グループは2011年4月に、10カ年の長期経営ビジョン「TaKaRaグループ・
ビジョン2020」を策定し、新たなスタートを切りました。当期はこの長期ビジョン
実現に向けた第1ステップである「TaKaRaグループ中期経営計画2013」の最終
年度でもありました。
この中期経営計画では、
「国内での安定成長を実現するとともに、海外で大きく
成長するための事業基盤を拡大する」ことを基本方針に、さらなるグループ企業
価値の向上を目指してまいりました。定量目標としては「連結売上高2,000億円以上」
「連結営業利益100億円以上」
「海外売上高比率10%以上」を掲げ、諸施策を推進
しました。
中期経営計画の3年間を終えて、グループ全体の売上高は2,095億円と目標額
を超え、海外売上高比率も13%と目標以上に高めることができました。これらはこの
3年間における一定の成果であると評価しております。その一方で、営業利益は
94億円と目標未達に終わり、課題を残す結果となりましたが、目標を達成するため
に自分たちが今後何を為すべきか、どこに注力していくべきか、そうした課題が
明確になりました。次期からは、3年間で明確になったこうした諸々の課題を踏まえ、
新たな中期経営計画のもとで成長戦略をさらに強力に進めていく考えです。
「売上高」
「海外売上高比率」は目標数値を達成、
原材料価格高騰などから「営業利益」は目標未達となりました。
環境変化に強いバランスのとれた事業構造に変革し、
「連結売上高2,300億円」
「営業利益120億円」
「海外売上高比率16%以上」を目指します。
TaKaRaグループ中期経営計画2013の振り返り
次期からは長期経営ビジョン「TaKaRaグループ・ビジョン2020」実現に向けた
第2ステップとなる「TaKaRaグループ中期経営計画2016」がスタートします。基本
方針は、国内では収益力の向上、海外においては事業の拡大・伸長に取り組むとと
もに、バイオ事業の成長を加速させることで、当社グループの事業全体を環境
変化に強いバランスのとれた事業構造に変革していくことです。定量目標と
しては、2017年3月期に「グループ連結売上高2,300億円以上」
「営業
利益120億円以上」
「海外売上高比率16%以上」を設定しております。
TaKaRaグループ中期経営計画2016の策定
株主還元の状況
国内酒類市場の縮小とともに、円安の影響などによる輸入燃料・原材料価格の
高騰など、当社グループをとりまく経営環境は2015年3月期(以下、次期)も厳しさ
が予想されます。しかしながら一方では、国内経済にはデフレ脱却・景気回復の
兆しが表れつつあり、またグローバルでの和酒・日本食市場の拡大、再生・細胞
医療分野での研究開発の活性化など、当社グループが成長を見込める好機も、
数多く存在すると私は見ています。
こうした状況の中で、次期の宝酒造グループでは、引き続き消費者に支持される
ブランドの育成で国内事業の収益力を高めるとともに、海外事業の拡大により、
バランスのとれた事業構造の構築を目指して取り組んでまいります。松竹梅
白壁蔵「澪」スパークリング清酒をはじめとする差異化された商品で清酒の売上を
拡大するほか、海外日本食材卸事業の伸長などにより、売上高はグループ全体で
当期比3.9%増収の1,895億円を見込んでいます。営業利益に関しても、継続的
なコストダウンで原価の上昇を抑制し、当期比7.4%増益の68億円を計画して
います。
またタカラバイオグループでは、研究用試薬の売上拡大を図るほか、本年10月
に本格稼働予定の遺伝子・細胞プロセッシングセンターを中核としたバイオ医薬品
の開発支援サービス(CDMO事業)に注力することで、売上高として当期比5.4%
増収の252億円を見込んでいます。営業利益については、臨床開発プロジェクトに
投じる研究開発費の増加を吸収し、当期比2.3%増益の20億円を計画しています。
宝ヘルスケアでは、ガゴメ昆布「フコイダン」シリーズを中心に通信販売事業の
成長を加速させ、売上高は当期比10.9%増収の15億80百万円を見込んでいます。
営業利益についても当期を上回る30百万円を計画しています。
以上の取り組みによって次期のグループ連結売上高は当期比4.0%増収の
2,180億円、営業利益は当期比3.3%増益の98億円を計画しています。当期純利益
については、当期に特別利益として計上した関係会社株式売却益がなくなること
から、当期比48.4%減益の53億円を計画しております。
次期配当については、当期と同額の普通配当として、1株につき9円を予定して
おります。内部留保した資金については、グループ各社の健全な財務体質の維持
と事業基盤の強化、利益成長のための重点戦略への投資などに充当し、引き続き
グループ全体の企業価値の向上に努めてまいります。
厳しい環境の中、次期も増収・増益を目指します。
2015年3月期の見通し
実績・計画 中期経営計画2013の目標値
(百万円)
11,000 10,000 9,000 8,000 7,000 6,000
実績・計画 中期経営計画2013の目標値
2014年3月期 実績
2015年3月期 計画 宝酒造 グループ タカラバイオ グループ
その他
7,193
1,294
155
–211
209,568
218,000
宝ヘルスケア
売上高前期比:
2015年3月期連結業績(計画)の増減要因
〈営業利益〉
〈売上高〉
(百万円)
(百万円)
+8,431
百万円2014年3月期 実績
2015年3月期 計画 宝酒造 グループ タカラバイオ グループ
その他
470
45
9
–214
9,490
9,800
宝ヘルスケア
営業利益前期比:
+309
百万円 2013年3月期
2012年
3月期
2014年 3月期
2015年
3月期 (計画)
(計画)
2013年
3月期
2012年
3月期
2011年
3月期
2014年 3月期
2015年
3月期
2013年
3月期
2012年
3月期
2011年
3月期
2014年 3月期
(百万円) (%)
60.0
45.0
30.0
15.0
0
自己株式取得額 配当総額 株主還元性向
1,851
1,070 1,565
1,825
1,471
2,213
189,769
200,989
218,000
198,690209,568
200,000
9,133 9,490
10,000
51.7
58.9 60.6
株主・投資家の
皆様へ
8,335
9,264
9,800
※1 株主還元性向:株主還元総額(配当総額+自己株式取得総額)/みなし連結当期純利益※2 ≧ 50%※2 みなし連結当期純利益:(連結経常利益−受取利息・配当金+支払利息)(1−法定実効税率)
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
宝ホールディングス株式会社 代表取締役社長
を確立する」ことが、自分の最大の使命であると認識しています。そこに向けた第2
ステップであるこの「中期経営計画2016」を達成できなければ「TaKaRaグループ・
ビジョン2020」の実現はできません。その意味で、この中期経営計画は非常に重要
な位置づけにあると考えております。
「中期経営計画2016」の基本方針や定量目標、事業戦略などについては前述した
通りですが、これらの計画達成を牽引するため、持株会社である宝ホールディングス
では今後もグループ全体の風土・人財の育成、経営基盤の強化、社会・環境行動の
推進などに取り組んでまいります。
特に企業における最大の経営資源である「人財」の活用・育成には力を入れます。
企業が持続的に発展を遂げていくには、すべての社員が自己を「変革」し「進化」させ
ていくこと、そしてそれを「継続」して、
「全員参加」で取り組んでいくことが、何よりも
重要だと私は考えています。自分たちがいかに進化していくべきか、その方向性
を明確に示すため、今回の中期経営計画では開発・営業・生産といった各部門や、
流通チャネル・商品カテゴリー別に、詳細な戦略を策定しています。この戦略のも
と、現場の社員達が長年培った知識や経験、技術力、研究開発力をさらに磨き、
高い創造性を発揮することで、
「澪」のような革新的な商品やサービスが今後も生
まれてくると私は信じています。
当期、当社は新たにイギリスのタザキフーズ社、スペインのコミンポート社を
グループに迎え、国内外の連結会社は40社以上、従業員数も3,500名以上になりま
した。今後の持続的発展を実現するためには、事業戦略と同時に、品質管理の強化
やコンプライアンスの遵守、CSR活動の推進など、事業を支える経営基盤の強化に、
宝酒造、タカラバイオ、宝ヘルスケア、そして国内外のグループ会社のすべての
社員が高い意識をもって「全員参加」で取り組んでいく必要があると考えています。
こうした自分の思いを伝えていくため、私は積極的に各地の拠点を回り、社員を
集めて対話の場を設けています。部門や職制を超え、誰もが活発に意見を交わせる
企業風土が当社グループにはあります。
この企業風土のもとで「全員参加」型の企業グループとして、当社グループは
これからも企業価値の向上と持続的発展を目指してまいります。
株主・投資家の皆様には、引き続き当社グループへの温かいご支援を賜りますよう、
何卒よろしくお願い申しあげます。
2014年8月
私は、長期経営ビジョン「TaKaRaグループ・ビジョン2020」に掲げた「国内外の
強みを活かせる市場で事業を伸ばし、環境変化に強いバランスのとれた事業構造
中期経営計画2016 目標
〈連結売上高〉
以下でこれらの目標達成に向けた事業戦略をご説明いたします。
宝酒造グループは、国内酒類事業では、
「澪」によってスパークリング清酒という
一つの新しい市場を確立し、清酒市場全体の活性化を図っていきたいと考えて
います。そのために、生産工場への設備投資によって「澪」の増産体制を確立し、
販売数量200万ケース
※1、売上高80億円規模の基幹商品に育成していきます。
清酒以外にも、ソフトアルコール飲料では「焼酎ハイボール」、調味料では「料理の
ための清酒」など、各カテゴリーに強いブランドを持てるよう、商品の開発・育成に
注力し、収益力の向上を目指します。その一方で、国内外で製造した清酒や焼酎な
どの「和酒」を海外で販売する海外酒類事業と、海外の日本食レストラン等に和食
の食材・調味料などを販売する海外日本食材卸事業を積極的に拡大してまいり
ます。次期からも円安等による原材料価格の高止まりが予想されますが、海外事業
においては逆に円安がプラス要因として作用するため、その売上比率をさらに高め
ることで、国内事業でのコストアップ要因を相殺していく考えです。
タカラバイオグループでは、再生・細胞医療分野への政府支援を背景に、バイオ
医薬品の開発支援サービス(CDMO事業)に注力することで、安定収益基盤である
バイオ産業支援事業の拡大を図ります。医食品バイオ事業では、高付加価値な
ホンシメジの安定した増産体制の確立と販売ルートの拡充を進め、2016年3月期
の営業黒字化を目指します。遺伝子医療事業では、固形がんを対象としたがん
治療薬HF10について、第Ⅱ相臨床試験を当期中に開始し2019年3月期の商業化
に向けて取り組みを進めていくほか、各々の臨床開発プロジェクトを着実に進め、
将来に向けた成長事業として育成していきます。
また宝ヘルスケアでは、ガゴメ昆布「フコイダン」シリーズに最注力し、通信販売
事業の成長を加速させるとともに、ボタンボウフウ「イソサミジン」シリーズなどを
「フコイダン」に次ぐヘルスケア事業の柱として育成します。
財務面に関しては、健全な財務体質を維持しながら、資本効率を意識し、
「澪」の増
産を中心とした国内酒類設備投資、海外日本食材卸網拡大のためのM&A、バイオの
CDMO事業強化に向けた設備投資や、臨床開発プロジェクトへの研究開発投資など、
利益率が高く成長が見込まれる重点戦略分野への投資を積極的に実施してまいります。
株主還元については、連結営業利益の水準に応じて増配する方針とし、配当
総額の税引後営業利益に対する比率を「みなし配当性向
※2」として、30%を目安に
配当を行ってまいります。また、資本効率の向上に資する自己株式取得についても、
状況に応じて機動的な実施を検討してまいります。
〈営業利益〉
海外売上高比率
〈2014年3月期実績〉
〈2017年3月期目標〉
「全員参加」型の企業グループとして
これからも持続的発展を目指してまいります。
新中期経営計画にかける思い
2017年3月期 (目標) 2014年3月期
(実績)
2017年3月期 (目標) 2014年3月期
(実績)
株主・投資家の
皆様へ
※1 300ml 12本入換算
※2 みなし配当性向:配当総額/(連結営業利益(1−法定実効税率))≒30%
(百万円)
300,000
200,000
100,000
0
209,568
2,095
億円13.0
%(
272
億円)
(百万円)
20,000
15,000
10,000
5,000
0
9,490
19
TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
TAKARA HOLDINGS INC. Annual Report 2014
20
売上高
売上高目標
2,300
億円 以上16.0
%
百万円 以上
230,000
百万円 以上